珪藻土比較|練り済みと粉体は何が違うのか?
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投稿日:2024年02月08日 投稿者:外商一課
カテゴリー:よくあるご質問
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OK-DEPOTの荒木です。
今回は「珪藻土比較|練り済みと粉体は何が違うのか?」と題して、両者の特徴と性能差を比較していきたいと思います。
結論から言うと…
大きな違いは性能差にあります。
練り済み < 粉体 と考えていただいて良いでしょう。練り済み製品の特長
一般的に練り済み製品の謳い文句として挙げられているのは、以下のような点です
・DIY向けで塗りやすい
・材料練り時の粉塵が舞わないこれらは手間が少なく、素人の方には使いやすい商品となっております。しかし、一番肝心な性能については触れられてないケースが多いです。
何故性能について触れられていないのか?
それは、珪藻土は練り済み保管に向かないからです。
正確に言うと高性能の珪藻土(最低でも含有率50%以上)製品では、攪拌後の時間経過による水分蒸発と共に材料が固まっていく性質があり、概ね1~3時間以内に塗り切れる量で練っていただく事を推奨しております。よって再利用や長期保管が効きにくいのです。練り済み製品としての珪藻土とは?
練り済み製品として珪藻土と謳っているものは、以下のような可能性が高いです
■ 珪藻土の成分が微量で上記特性を受けにくい(珪藻土とは名ばかり)
■ 使用期限が短い(製造から一ヶ月以内など、※保管環境による)これらの製品は、以下のようなデメリットも想定されます
・珪藻土特有の優れた効果(調湿や消臭性能)を得られにくい
・開封後に保管ができない
・余ったら捨てるしかないデメリットを深堀りすると…
■ 珪藻土の成分が微量で上記特性を受けない(珪藻土とは名ばかり)については、現在珪藻土の定義として、含有率の基準が無い為に数%の配合でも珪藻土と謳えてしまいます。
この点については、中々見分けがつかないですが、当然性能値が低いので吸放湿性能のデータが開示されていないケースが殆どであります。従って珪藻土とは名ばかりで、中身はと言うと保管が効きやすいほぼ漆喰寄りの商品や固化剤にアクリル樹脂等を配合している商品が大半です。
■ 使用期限が短い(製造から一ヶ月以内など、※保管環境による)については、純粋に自然素材のみの高性能な珪藻土の場合は、練り済み後で未開封の密閉環境であったとしても、水分は徐々に蒸発し硬化していく為、使用期限を設ける必要があります。
高性能の珪藻土メーカーが練り済み商品を製造しないのは、この点が大きな障壁となる為です。
比較表に纏めると、
まとめ
市販の練り済み珪藻土は珪藻土比率が極端に少なく、バインダー(固化剤)にアクリル樹脂等を配合している為、練り済み商品としての販売が可能です。※成分がほぼ漆喰の構成で、数%の珪藻土が配合されている事が多い
一方、EM珪藻土は性能を最大限発揮させる為に58%の珪藻頁岩を含有し、バインダー(固化剤)に消石灰を配合しております。EM珪藻土のように性能の高い珪藻土の場合、水分の蒸発と共に固化していきますので、長期保管に向かず練り済みとしての販売を控えております。
従いまして、高性能の珪藻土の特徴(調湿や消臭性能)を存分に体感されたい場合は、粉体のEM珪藻土をご採用ください。
OK-DEPOT 荒木恵
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