パターンの違いによる調湿性能の考え方
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EM珪藻土はパターン付けが可能な珪藻土です。
パターンによって調湿効果が変わることはご存じですか??
パターンによるランキングまでは発表できませんが、
性能につながる考え方さえわかれば今回のテーマは簡単に理解できます。
調湿性能の高いパターンとは?
結論から言えば、「最も表面積のあるパターンが効果が高い」となります。
壁面は2次元的に見れば平面ですが、3次元的にみると厚みがあります。
珪藻土の厚みをうまく利用すれば表面積を稼げることになり
それだけ水分を吸放湿できる面積が広がることになります。
では、パターン別でみてみましょう。
①最も採用率の高い「ナチュラルストーム」
コテで表面を荒らしています。
EM珪藻土の骨材は少し大きめなので表面を荒らすことができます。
実はこのパターンが最も性能が高いと考えられています。
表面の凹凸に優れ、表面積が最も稼げるパターンと考えられます。
②和室に多い「刷毛引き」
仕上げに刷毛で表面をパターン付けします。
こちらは和室に採用することが多いでしょうか。
凹凸はあるので、表面積はある程度稼げていますが
厚さや凹凸は均一な分、ナチュラルストームに負けます。
③大きなうねりのある「くしウェーブ」
こちらも刷毛引きと同様、ある程度均一な厚みや
凹凸によりナチュラルストームには負ける印象です。
④大きな平面で使用する「ウェーブ」
大きな平面で使用することの多いウェーブ。
コテの動きはある程度抑えており
凹凸は少ないです。表面積は上記よりも少なめです。
⑤個性を主張する「スパニッシュ」
左官屋さんの腕の見せ所でもあるスパニッシュ。
ランダムな直線が激しく交差します。
ラインにおいて凹凸はありますが
全体的には凹凸は少なめ。
⑥あえてレンガを使わない「レンガ調」
こだわりのお客様にしかなかなか採用されないレンガ調。
技術も必要なためすべての職人がすぐにできる訳ではありません。
一見、凹凸があり、厚みもありそうですが
コテの動き自体に荒らす要素はなく、
ナチュラルストームには負けてしまうでしょう。
キーポイントは表面積です。
性能を活かすのであれば、ナチュラルストームのような
空気に触れる表面積をいかに増やすかが必要になります。
参考にしてみてください。
建材事業部 フセヒロシ
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