EM珪藻土フラット(白花)のコテ押さえ
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先日、EM珪藻土フラット(白花)のコテ押さえ(仕上げがフラット)を
施工させていただく機会があり
仕上げの段階で見せていただくことができました。
EM珪藻土フラットをコテ押さえで施工すると
一般的に漆喰仕上げと思われているいわゆるフラット(パターン)が
施工できます。
左官専用材のEM珪藻土は、骨材が58%なので
どうしてもフラットにはできず、パターンを付けるのですが
EM珪藻土フラットは骨材が約10%程度なので
こうしたフラットな施工が可能になります。
あまりにフラットなので、画像では凹凸がないせいで
少しわかりづらくなってしまうくらいフラットに仕上がります。
これは左官屋さんの技術にも非常に左右される仕上げなので
漆喰や珪藻土に慣れている左官屋さんにお願いするほうが
より確実に仕上がると思います。
EM珪藻土フラットはただコテで押さえて仕上げるだけですが
これだけフラットに仕上げるには下地作りがモノを言います。
その施工方法をおさらいしてみましょう。
EM珪藻土フラットの施工方法
STEP 1> 下地処理
- 石膏ボードのジョイント部をVカットしてください。
- ジョイントパテ材をVカットした溝に埋めていきます。(目地埋め)
- 目地埋めしたパテが乾燥後、その上からグラスファイバーテープ(寒冷紗)を張ります。
- 不陸調整用EMP(専用パテ材)をグラスファイバーテープを隠すように幅広に扱(しご)き塗りします。
- 他に、ボードのビス頭や表面の紙剥がれなどの小さな不陸(1mm~3mm)がある部分も不陸調整用EMP(専用パテ材)で埋めて下地を均します。
- 入隅・出隅にもグラスファイバーテープを貼り、その上から、テープを隠すように不陸調整用のEMPを幅広にしごき塗りします。
ここまでは特に注意点はありません。
STEP 2> 中塗り
- マスキングテープを下地から1mmあけてチリ際に貼ります。
- パテ材が完全に乾燥したら、EMT(水練りタイプ)を1.0mm~1.5mmの厚さで全面にコテ塗りします。
※この中塗りで、下地を完全にフラット(平ら)な面にしておきます。 - マスキングテープを剥がします。
★このSTEP2は非常に大事なポイントです。
大事なことは
「中塗り」を入れて下地をしっかりフラットに作っておくことです。
ここをおざなりにすると仕上げ面に大きく影響を及ぼすため
綺麗なフラット仕上げにすることが困難になります。
今回施工させていただいた現場も左官屋さんに
全面中塗りをしていただきました。
ここでしっかり時間をかけることで仕上がりも良くなります。
STEP 3> 仕上げ
- マスキングテープを下地から1mm~1.5mmの間隔をあけてチリ際に貼ります。
- 中塗りしたEMT(水練りタイプ)が完全に乾燥(1日程度)したのを確認したら、珪藻土フラットを1.0mm~1.5mmの厚み(EMT材が出ない程度)で1面ずつコテ塗りしていきます。
- 材料が手につかない程度に乾燥したら、2回目はコテ波の出ない程度に薄く塗って仕上げます。
- 出隅・入隅の処理も水引き前に仕上げます。
- チリ周りの処理は、面単位での施工が終わるごとに養生テープを剥がしてチリ押さえをします。
仕上げも少し手間が多くなります。
基本的には2回コテ押さえをします。
より細かく均一に仕上げる場合は目の細かい霧吹きで水をかけながら
コテ押さえすると施工しやすいかもしれません。
EM珪藻土フラットのコテ仕上げに使用する材料
EM珪藻土フラットのコテでの施工は上記のように
少し手間がかかるので、施工費はEM珪藻土(左官材)と
異なります。
左官屋さんや工務店さんなどによく確認の上、
仕上げ方法を選ぶようにしましょう。
ご不明な点はお気軽にお問い合わせくださいませ。
建材事業部 外渉課 フセヒロシ