白華現象とは|塗り壁施工時の注意点①
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白華現象とは?
白華(エフロレッセンス)とは、漆喰や珪藻土(固化材が消石灰の製品)に配合されている石灰のアルカリ成分が、表面に白くなって浮き出てくる現象のことを言います。
漆喰や珪藻土を仕上げ塗りした後、冬期における夜間の温度の低い環境下などで起こり得る現象で、乾燥の度合いに部分的な差が生じた際に、乾燥が遅い部分に集中的に石灰成分がにじみ出て空気中の炭酸ガスと結合することで発生します。
この白華は、伝統的な左官材料に特有の現象であり、本来の性能が悪くなることはありませんが、製品としての見栄えを悪くしますので、しばしば問題視されます。
白華現象画像
※色付きを選定されると目立ちやすい特徴があります。
塗り壁の冬期施工時の注意点
材料練り上げ時
①練り水の水温に注意する
練り水は、冷水(10℃以下)を避けてください。
②基準水量を守る
水が多すぎると、白華しやすくなります。
目盛付きのひしゃく等を用いて施工要領書の定める基準水量内で施工してください。③練り戻し時に加水しない
材料が締まって練り戻すときは、水を加えず攪拌機で練り直す。
今回は材料練り上げ時の注意点を主に挙げましたが、次回は室内環境など乾燥を促す対策について触れたいと思いますので、お楽しみに!
白華対策は施工要領書の冬期施工時の注意点を遵守する事で抑制することが可能です。無意識に感覚で行うと白華発生の可能性が高まりますので、くれぐれもご留意ください。
OK-DEPOT荒木
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